残骸 別館

感想文です.

映画鑑賞記『ニューヨーク1997』と『マイルーム』

ついこの前の金曜日がとても寒く、雪でも降るんじゃないのかと凍えていたが、土曜日と今日なんかはとても暖かかった。正確に言うと日が出ているところはだが。

しかし今年は憂鬱感で心の底がえぐられる。多分季節の変わり目だからだと思う。

体重を落としに歩きに行ってもいいが、如何せん腹の調子が悪い。昨日は頑張って歩いてはいたが、日陰と汗をかいた体が障ったんだろう。そうなると外に出て運動する気も起きない。全くダメだ。

本を読むのもインターネットのクソまとめサイトなんて読む気もない。こんな日は撮り溜まった映画を見て、お茶を濁すに限る。

僕が撮り溜めた映画はBDに入れてあるが、多分全部見るには一生では難しいくらいになっていると思う。毎日見れば変わるだろうが、そんな流し見ることもできない。

 

そんな中で2時間もある映画は疲れると思い、1時間弱の映画を選んだ。

 

1:ニューヨーク1997

1981年に公開された映画だが、どことなく世紀末感のある映画だった。まあ1997年は1981年の人間にとって世紀末だろうし、北斗の拳でさえ199X年だからな、と思った。

映画は大統領機がニューヨークのマンハッタン全体が刑務所となったところに墜落し、脱出した大統領と核融合のデータが入ったカセットテープが刑務所内のボスとされるデュークに拉致され、大統領の救出とカセットの回収を丁度護送された主人公スネークが体内に埋め込まれた爆弾と引き換えに命がけでニューヨークへ向かう。

というものだが、この作品はかなり楽しめた。

まず突然のBGMと全編暗闇という中が、スリルのある作品となっているのがよかった。マンハッタンに突入後に現れる人影に、古びた喫茶店なのかレストランの床が抜けたりする際など、突然発砲するのはやめてくれよ、と思わせるくらいドキドキさせた。多分エイリアン見た時くらいドキドキしたと思う。

 

と、ここまでは真面目な感想だ。あとは突っ込みどころ満載の感想である。

 

まず突入方法が援軍ナシのグライダーで世界貿易センタービルに無理やり着陸させる。リーヴァン・クリフが市警察長でクールにキメてるのに、これは何だ!?と思っちゃったけど。

だがそれを超えるのが貿易センタービルに入って最初の連絡を入れた後。

謎の人影が映り「おっそういう映画か!ワクワク…」と思ったが、襲われることも現れることもなく何事もなかった。少ししてから浮浪者となった囚人が襲ってくるのがあったけど、あの人影と結びつけるには難しい。一体何だったんだ…。

さてタクシー運転手に助けてもらってから旧知が住まいとしている図書館で、黒幕のデュークが車でやってくるが、何だそのダサいシャンデリアが付いてる車は。

窓に柵を貼ったりして刑務所内の荒くれ者たちの対策にしてるのはよしとして、そのシャンデリアとミラーボールは何なんだ。

あとデュークは始め後部座席に乗ってるのがそうだと思ったらボディーガードみたいなゴツい黒人の方だったのは。さっきの謎の人影並みに肩透かし食らった感があった。

 

しかしまだ突っ込みどころ満載なのだが、あまり書き過ぎても映画の魅力がなくなってしまうので我慢しよう。

最後の最後だが、重要とされる核融合についてのカセットが、まさかの音声だとは笑ってしまった。その辺はSONYヒットビットよろしくのように、データにしてあって欲しかった。まあエンディングはそれを逆手にとってあったからよかったけど。

 

しかしとてもいい映画だった。テンポが良く、映画特有のギリギリ間に合うんですモノだとは理解して見てたけど、次々と策や手が打たれていく中で「どうなっちゃうんだ!」というのが畳み掛けるようにあり、そんなピンチもなんとかすり抜けていくのがとてもよかった。

主人公もスネークと呼ばれ、特殊部隊出身というものと無精髭とアパッチ、まさにメタルギアの元ネタになったものとすぐわかる。

あと核融合のデータにラストシーンに出てくるカセットテープは、最新作で新しいスネークに世代交代するオマージュなのかなと思うと、小島監督はこの作品に対しての愛が込められるんだな、と思った。

 

2:マイルーム

ここまででやめても良かったが、まあ1時間弱でいい映画だったのでもう一本見ることにした。

 

この作品は、白血病と診断された主人公が、疎遠となっていた妹とその子供達が骨髄ドナーとなってオハイオからフロリダへやって来て、妹と姉、姉と長男、上手くいかなくなってしまった母と息子など、交流と病気への不安を明るく向き合う作品だった。

この作品は今年注目されたメリル・ストリープに若い頃のレオナルド・ディカプリオ、掛かりつけの病院の院長にロバート・デ・ニーロとあり、なかなかの顔ぶれ。

やっぱりアカデミー賞俳優が演じると、自然な感情の出し方だったり葛藤があって凄いなぁ…と思った。

自己中心的な親だったり、そんな親に反抗する息子だったり、互い互いの方向が徐々に一つに向いていく映画で、まあそれがベターなものだと思うが、それを演じる役者に、べタッとしたサーモンピンクがうっすらあるフロリダの海岸だったりハイウエイなど、映像が合間ってて、悲しいけど明るいメリハリのある作品だった。

個人的に好きなシーンは、長男のハンクとベッシーが車に乗ってフロリダの海岸を走るのがとてもよかった。どこかべタッとした日差しとサーモンピンクが少しかかったあのシーンは、投げやりなハンクと先が見えないベッシーが打ち解け合うのが心地よかった。

 

3時ごろに見始めて6時過ぎに見終えた。紅茶と柿の種を頬張って日曜日が終わると思うとガックリしてしまうが、こういうパンチとソフトのある作品を楽しむのもまた日曜日らしく、オツなものだと思う。(2017-3/12)